日本で最初の鮭の博物館 イヨボヤ会館

イベント

イヨボヤ鮭の酒びたしとは

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〇鮭の酒びたしとは…

 

 鮭の酒びたしは、鮭のまち・村上の酒豪たちが何より愛してきた伝統的な酒の肴、おつまみです。

食べる際に日本酒を振り掛け少し柔らかくして食べることから「酒(さか)びたし」と呼ばれています。

 

 ではそもそも、「鮭の酒びたし」とは何なのか。

少し長くなりますが、酒びたしを説明するには外せない、村上の特産品「塩引き鮭」との関係性からお付き合い下さい。

 

【塩引き鮭と鮭の酒びたし】

 市内を流れる三面川(みおもてがわ)の恵みとともに古くから「鮭のまち」として名を馳せた新潟県村上市には、現在でも百種類を超える鮭の料理法が伝わるといわれています。

その中でも「塩引き鮭」と「鮭の酒びたし」は、ともに村上を代表する伝統食です。

 

塩引き鮭

 塩引き鮭は内臓を取り除いて水洗いした鮭に塩をすり込み、1週間ほどおいた後流水に浸して余分な塩を抜き、軒先などで村上特有の季節風に晒して数週間干し上げ完成します。

低温多湿な季節風は程よい発酵を促し、鮭の持つアミノ酸が旨み成分へと分解されることで生鮭にはない熟成した旨みを生み出します。

背後に山を抱え目前に海や川を望む村上の地形は、鮭の熟成に最適な湿った季節風を生み出します

 

 師走初めに仕込んだ塩引き鮭は年末にちょうど良い塩梅に干し上がり、年越しのご馳走(年取り魚)として村上の家々の食卓に並びます。

軒先に鮭が下がる光景は、昔から村上の初冬の風物詩として親しまれてきました。

 

 

鮭の酒びたし

 鮭の酒びたしとは、有り体に言えば、塩引き鮭をさらに長い期間干して熟成させたもの。

塩引き鮭と全く同じ工程で仕込んだ鮭を、冬を越え春を越え、実に半年もの間干し上げることで完成します。

 カラカラに乾いた鮭の皮を剥いて身を一口大に薄くスライスしたものが、晩酌の卓上に並ぶ、もしくは店頭に並ぶ、いわゆる「鮭の酒びたし」です。

 長期間の熟成で鮭の旨みが極限まで凝縮されたその味は、ご想像の通り酒の肴として最高の相性です。

 

 酒びたしが食べ頃を迎える真夏の7月6日・7日、村上の旧城下町地区では、約四百年の歴史を持つ例大祭「村上大祭」(国指定重要無形民俗文化財)が開催されます。

家々で開かれるハレの日の宴で自家製の酒びたしが村上自慢の地酒とともに振舞われる慣習は、いにしえから続く地域の食文化として今でも大切に受け継がれています。

村上大祭

 

 

 

〇鮭の博物館が作る酒びたし

 

 イヨボヤ会館では、塩引き鮭作りの講習会「越後村上三ノ丸流鮭塩引き道場」を毎秋開催し、熟練の技をもった道場師範による伝統製法の次世代への継承を行っています。

 「イヨボヤ会館謹製 鮭の酒びたし」は、道場師範が文字通り手塩にかけ全行程手作業で仕込んだ鮭を、三面川の畔に立つイヨボヤ会館で川風に当て干し上げた一品です。

 原料は鮭と塩と村上の風のみ。

地域に根付く鮭文化伝承の役割を担った「村上の鮭」の博物館だからこそ、伝統製法そのままの味を自信を持ってお届けします。

 いつの時代も鮭とともに歴史を紡いできた「鮭のまち」に思いを馳せながら、是非ご賞味いただければ幸いです。

 

 

 

〇お召し上がり方

そのままで十分美味しくお召し上がりいただけます。

封を開けた状態ではまだお酒はかかっていません

 

召し上がる前に日本酒、甘めが好きな方はみりんを少々振りかけ、針生姜を添えていただきますと、より一層風味豊かにお召し上がりいただけます。

 

 

 

 

 

関連リンク

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